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椎間関節障害(いわゆる、ぎっくり腰)

[2023.05.13]

3o歳代女性の方が、休日に慣れないクロスバイクに乗ってから左腰部に違和感が出現し、徐々に動き出しの時の痛みが増悪してきて、靴下を履いたりする動作ができなくなったとご受診されました。座っているのも辛いとのことでした。

腰椎のすぐ左に後屈で増悪する圧痛点がありました。典型的な椎間関節障害、いわゆるぎっくり腰です。

脊椎は、体を支えると同時に、後方の関節部分が体幹の前後屈・回旋などの可動性を担っています。そのため、関節部分には大変な負荷がかかり、わずかなきっかけで障害を受けやすいのです。

X線透視下に椎間関節ブロックを行い、加えて腰髄神経後枝ブロックを行いました。針をさしている時間は1-2分程度です。

痛みの原因となっている椎間関節(左)と、その関節を支配する2つの後枝(中央・右)をブロックしています。

椎間関節障害の痛みは、安静で自然に良くなるケースも多いのですが、脊柱起立筋が刺激を受けて痛みの悪循環を起こすことがあり、ペインクリニックでの治療が有効です。

当院では、X線透視や超音波装置を使い分けて精度の高い神経ブロックを行っています。切れ味の良いブロックは即効性があるだけでなく、痛みの原因をとなる炎症を制御して痛みの治療としても有効です。目の前で患者さんが喜んでくださるのはとても嬉しいです。実は私もこの痛みで大変辛い思いをし、職場の先輩医師にブロックをしていただいたことがありました。実際に痛みを経験することが、病態を理解する一番の近道でした。。

患者さんにご許可をいただき画像を掲載させていただきました。ご協力ありがとうございました。

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