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対象となる主な疾患・治療方法

帯状疱疹後の痛み

薬物療法だけでは十分に緩和しない痛みに対して、X線透視装置を使用して神経根ブロックやパルス高周波法を行います。三叉神経領域の痛みには、超音波装置を利用して、星状神経節ブロックや三叉神経末梢枝の神経ブロック・パルス高周波法を行います。より早期から治療すれば、帯状疱疹後神経痛(慢性痛)への移行リスクを減らす可能性があります。慢性痛に移行した場合にも、神経根ブロックやパルス高周波法が有効な場合もあります。

頚椎ヘルニア・頚椎症性神経根症など

首や肩、腕に放散する痛みや、しつこい肩こりの辛い症状は、頚椎疾患に由来することがあります。症状やMRIなどの検査結果をもとに責任病変を診断し、超音波装置とX線透視装置を組み合わせて神経根ブロックや椎間関節ブロックを行います。頚部硬膜外ブロックや星状神経節ブロックが有効な場合もあります。

肩関節の痛み(肩関節周囲炎 いわゆる四十肩や五十肩)

肩関節の運動制限や強い痛みを伴う疾患です。発症のきっかけがはっきりしないことも多くあります。夜間痛が辛くて睡眠障害を伴う例も多くみられます。重症例では手が腫れて動きにくさを感じる複合性局所疼痛症候群(CRPS)を併発する場合もあります。神経根ブロックや肩甲上神経ブロック、肩峰下滑液包ブロック、上腕二頭筋長頭筋腱ブロックなど、病態に応じた神経ブロック治療を組み合わせることが痛みの緩和に有効な場合があります。

腰椎ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、椎間関節・仙腸関節障害

腰・おしりの痛みや、足にかけて走る激痛、あるいはそれらのしびれ、休み休みでないと長く歩けなくなる症状は、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症に由来している可能性があります。身体所見やMRI、診断的神経ブロックによって的確に痛みの原因を診断し、神経根ブロックやパルス高周波法で治療します。また、腰やおしり、股の付け根にひびく強い痛みは、背骨の関節(=椎間関節)や、骨盤を構成する仙骨と腸骨の関節(=仙腸関節)に痛みの原因がある可能性があります。椎間関節障害では、腰を後屈・回旋・側屈するなど、動作に関連して非常に強い痛みが生じます。また、起き上がったり、寝返りを打ったりするのが非常に辛く、重症例では脊柱起立筋が攣縮して強い筋性の疼痛が誘発されます。いわゆる「ぎっくり腰」も、急性の椎間関節障害に由来することが多く、腰髄神経後枝内側枝ブロックや椎間関節ブロックが有効な場合が多くあります。椎間関節障害や、仙腸関節障害はCTや MRIでは原因が見つかりにくいことも一つの特徴で、他院では詳しく検査しても、「そんなに痛がっている原因はわからない」と言われた、と受診される患者さんも多い疾患です。丁寧な診察や診断的神経ブロックで適切に診断し、神経ブロックやパルス高周波法で治療します。その他、脊椎手術後に残る痛みや、脊椎手術の数年後に再燃する痛みにも、神経ブロックを試す価値があります。辛い痛みでお困りの方は、諦めずに一度当院にご相談ください。

そのほか関節の痛み

肩や膝などの痛みにも、超音波を使用した神経ブロックが症状の緩和に有効な場合があります。丁寧に診察・治療させていただきます。是非お気軽にご相談ください。

ワクチン接種に関連した肩関節障害 
(SIRVA; Shoulder injury related to vaccine administration )

最近、新型コロナウイルスに対するワクチン接種後に肩関節の痛みや可動域制限をきたしたと訴える患者さんがペインクリニックを受診するケースが増えています。重症例では、複合性局所疼痛症候群(CRPS)といって、接種部位から離れた、例えば肘より遠位側や手などに強い痛みをきたしたり、発赤をともなう浮腫をきたすことがあります。動かしにくさ(=こわばり)を自覚される方もいらっしゃいます。ワクチンの筋肉内注射に際して、腋窩神経が損傷された可能性や、三角筋下滑液包への誤注入などが原因ではないかと考えられるケースも報告されています。痛みの原因部位を超音波走査で丁寧に診察し、原因に応じて治療を行います。具体的には、肩関節周囲炎に由来する肩の痛み・可動域制限や、肩関節の障害に合併する複合性局所疼痛症候群に対する加療に準じた治療、つまり、頸部神経根ブロック、腕神経叢ブロック、肩甲上神経ブロックや、滑液包内へのステロイド投与などの治療が有効な場合があります。神経ブロックの効果が認められる場合には、パルス高周波法が有効な可能性があります。

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